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1.任意団体の発展形態としての合同会社
協同組合(同業組合)が集まりさまざまな事業を展開するに当たり、任意団体のままでなく、更なる発展を目指すには、1協同組合が中心的な役割をしているだけではなく、法人組織にする必要に迫られるときもある。
京都の「合同会社 きょうと情報カードシステム(KICS)」はまさにそんな合同会社です。
「任意団体のままでは新たな設備投資のための資金調達に難があり、また大規模組織化したため内部資金を留保できる法人化の道を模索してきたが、構成員である大小様々の商店街が平等に議決権を持ち続けることができ、かつ、出資比率に応じて利益分配可能な合同会社がKICSにとっては最適な企業形態に思える」(KICS担当役員談)。
きょうと情報カードシステムの場合、パススルー課税が適用されないということも決め手になったようです。
合同会社(LLC)と似た組織として有限責任事業協同組合(LLP)があります。このLLPの最大の特徴はパススルー課税(構成員課税)といって、組織自体に課税されるわけではなく、組織の構成員に課税されるシステムです。きょうと情報カードシステムの場合構成員は、協同組合(同業組合)ですから、構成員に課税されるより組織自体に課税されたほうがいいわけです。
合同会社の弱点として「パススルー課税がないこと」が指摘されていますが、きょうと情報カードシステムの場合はメリットになったといえるでしょう。
お金は持っていないけど能力を持つ『人』と、お金を出せる『企業』が共同で会社を設立する場合のメリットとして語られる事の多い合同会社ですが、また、違った形での活用方法だと思います。
2.異業種間、個人事業間の共同事業としての合同会社
ネットビジネス業とマスコミ、農家と運送会社、NPOと株式会社など、お互いのノウハウ・組織力を利用する新たなビジネスの展開、異業種進出プロジェクトとしての利用例があります。
また、北陸地方などでは農家同士が農業生産法人設立に合同会社を選択する事例が増えているようです。
〜担い手育成・品目横断的経営安定対策推進メールマガジン(第67号)農林水産省 経営局 経営政策課 〜より引用
↓↓↓↓
[北陸地域で設立されている農業生産法人の合同会社]
○ Sファーム(平成18年7月25日設立)社員6人(業務執行社員3人) 大規模認定農業者夫妻と新規就農者が業務執行社員
○ Gファーム(平成18年8月23日設立)社員2人 集落内の隣接する2戸が社員
○ W農業(平成18年8月29日設立)社員4人(業務執行社員3人) 社員のうち1人は法人社員。兄弟と農産物加工を行う母親が業務執行社員
○ T農園(平成18年9月28日設立)社員5人(業務執行社員3人) 認定農業者、兼業農家と新規就農者が業務執行社員
○ I農産(平成18年10月19日設立)社員6人(20年4月全員加入予定) 指導農業士を中心に地域の農業者、会社退職者が社員
○ ファームK(平成18年12月4日設立)社員3人(業務執行社員1人) 大規模認定農業者夫妻と友人の兼業農家が社員
(平成19年1月末農林公庫北陸支店把握分)
[法人設立者の声(公庫支店で直接聞取り・作成)]
・合同会社の説明を聞いて、運営の自由度が高いところが、自分の性格にも合っていると思った。(Sファーム)
・以前から、2人で法人を設立しようと話し合っていた。7月に普及組織に相談 し、「株式会社」まではと思い、合同会社を選択した。8月には法人設立できた。
(Gファーム)
・2〜3年前から法人化を考えていた。法人として経営していくからには勤めのある者も会社を辞めて経営陣として専念できる組織にしなければならないと話し合った。普及組織、市、JAにも相談した。特に普及組織からは熱心な指導を受 けた。(I農産)
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